気になる本

Victor LaValle “Big Machine”(Spiegel & Grau, 2009)

アメリカの妙な文学好き界隈で話題になっている本。 ヴィクター・ラヴェイルは1972年生。名門コーネル大学およびコロンビア大学を卒業。2003年、ペン/フォークナー賞最終候補。NY出身で父親はアイリッシュ系アメリカ人、母親はウガンダ人である。 ラヴェイ…

ジェフ・ライマン編 “When It Changed Science Into Fiction”

今月22日が公式発売日ではあるが、だいぶ前(夏?)から版元のサイトなどで先行発売されていた模様。 一言で説明すれば英国版『サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ』(NTT出版)である。これに尽きる。作家と科学者を語らわ…

女装探偵登場!? トルコのミステリ

読んでこちらに感想を書きました→http://d.hatena.ne.jp/knigi/20100217 よって読む前に書いた粗筋は削除。 藤原書店は出してくれそうもないし(偏見?)重訳を避けるなら「お客様の中にトルコ語ができるミステリ者は(略)」と請うしかない。The Kiss Murde…

サラ・エアー&ラー・ペイジ編 “The New Uncanny”

英国Comma Press*1の本を2冊、Book Depositoryでポチってみた。 2008年度シャーリイ・ジャクスン賞アンソロジー部門受賞作品。Uncannyは「不気味なもの」の意で、フロイトの論で使われた言葉heimlichの英訳だそう。精巧な人形に対する違和感を表す「不気味…

本年度出た新刊ミステリで特に欲しいもの

すでに読んだ方が私を止めたり、背中を押したりしてくれることを期待。 まず、何はなくともPaul Tremblayの“The Little Sleep”だろう。いま一番ほしい。The Little Sleep作者: Paul Tremblay出版社/メーカー: Holt Paperbacks発売日: 2009/03/03メディア: ペ…

マイクル・ビショップ編“A Cross of Centuries: Twenty-five Imaginative Tales About the Christ”

作家がかぶっているアンソロジーといえばこちら。マイクル・ビショップが、ひたすらキリスト教に関係した好みの短篇を集めた本。出版社がもう倒産してるようなのだが刷った割によほど売れなかったのか、まだ余裕で購入できてしまう。 かたやオスカー・ワイル…

ジェイムズ・パトリック・ケリー&ジョン・ケッセル編“The Secret History of Science Fiction”

10月1日に出る、1970〜2007年に発表された短篇から編まれたSF傑作選。何この文学系SF好きホイホイというか、奇妙な英文学好きホイホイ。「翻訳作品集成」様とグーグル先生を頼りに収録作リストを作ってみた。発表年代順に並んでる模様。他に訳されてるも…

ご当地ミステリ

ボリス・アクーニンのファンドゥーリンものの8冊目の英訳が出る折、皆様いかがお過ごしでしょうか。 Here On Earthというラジオ番組がある。ウィスコンシン公共放送が提供しており、国際的な相互理解を旨とするようだ。最近の放送分はネットでも聞ける。 こ…

ニコラス・カウフマン編 Jack Haringa Must Die! (Mericat Publications, 2008)

Jack Haringa Must Die!作者: Nicholas Kaufmann出版社/メーカー: Merricat Pubns発売日: 2008/05/08メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る 実在の作家・講師・レビュアーであり、シャーリイ・ジャクスン賞運営に深く携わるジャック・…

パルプフィクション三昧(表紙に注目)

"The Mall of Cthulhu"(2009) The Mall of Cthulhu作者: Seamus Cooper出版社/メーカー: Night Shade発売日: 2009/06/15メディア: ペーパーバック クリック: 11回この商品を含むブログ (2件) を見る 10年も前、大学生ローラ・ハーカー*1はあまたの齢経た女吸…