2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Michal Ajvaz“The Other City”6章

→前回 The Other City (Eastern European Literature)作者: Michal Ajvaz,Gerald Turner出版社/メーカー: Dalkey Archive Pr発売日: 2009/06/11メディア: ペーパーバック購入: 4人 クリック: 26回この商品を含むブログ (3件) を見る 他の本を読む合間にちび…

ウラジーミル・ソローキン『青脂』を目前にして

→未読の人むけに紹介を書いたよ(10/2/18) ロシア本国で昨年出たバージョンの『青脂』表紙。かわいい。 もうすぐ発売される『早稲田文学』3号はおよそ半分がソローキン『青脂』の翻訳であるらしい(それでも全体の三分の一だとか) おそるべきその内容はこ…

太朗想史郎『トギオ』(2010, 宝島社)

【どんな本?】 第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞したピカレスクSF。 『快楽的・TOGIO・生存権』を受賞時には『東暁記』に改題されて発表され、発売時にはさらに『トギオ』に改題されたようだ。帯には「ブレードランナー」の独創的近未来…

パジェット・パウエル“The Interrogative Mood: A Novel?”(2009)

パジェット・パウエルはアメリカ南部の作家。宮脇孝雄氏が手がけた『エディスト物語』のほか、短篇2篇の翻訳があるそうだ。『地獄のコウモリ軍団』 (新潮クレスト・ブックス) でお馴染みのバリー・ハナに言わせれば「全米でも5本の指に入る作家」だという…

ジム・ケリー “Death Wore White”(Minotaur Books, 2009)

この2月に第2巻“Death Watch”*1が出るので応援のため、昨年のレビューを少し改稿して再掲する。このブログに載せるのは初めて。 2006年度英国推理作家協会・図書館賞*2を射止めた期待の新鋭が描く、雪密室×人間ドラマ!? イギリス南東部を舞台にした警察…

本をお供に行きたいカフェ

目覚まし時計をかけずに寝て起きたら午後2時だった。このままではあんまりな一日なので、気になっていた店をはしごすることに決める。夜行性なもので、夜更けにちょっと読書したり、書き物をするカフェバーを開拓しようとは前から考えていたのだ。 連休中は…

Michal Ajvaz “The Other City” (2009, Dalkey Archive)

シュールリアリズム、マジックリアリズムなのかも不明な、チェコ文学作品の英訳。 著者の名はどう読めばいいのか。まず、そこでつまづく。 本書と私の出会いは、Amazon.comの2009年SF・FTトップ10だった。一体だれが選んでいるのやら、Amazonは毎年、よ…

チャイナ・ミエヴィル“The City & The City”(2009, Macmillan)

チャンドラー、カフカ、ブルーノ・シュルツらに捧げられた、著者初の異色警察小説。 The City & The City作者: China Mieville出版社/メーカー: Del Rey発売日: 2009/05/26メディア: ハードカバー クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見る ※ネタバレ…